アイロン (あいろん)
Iron
洋裁(縫製)道具の一つで、生地に熱と圧力(と水分)を加え立体的に、あるいは折りつぶすなどし、意図した形状に変化させる道具。
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アイロン(このページ)の目次
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洋裁(縫製)道具とアイロン
アイロンは洋裁には無くてはならない道具の一つです。余りに必然すぎて説明にも骨がおれます。「洋裁の実技全書」では、冒頭からアイロンの解説で始ります。
服を作る段階で、アイロンが占める比重は大変大きいものです。縫うという仕事は、ただ縫いつなげるだけではなく、縫いながら形を作っていくのがその目的です。そのためには、アイロンが重大な役割をするからです。
アイロンを選ぶときは、構造が簡単で、適当な重量を持ったものを選ぶようにします。やたらと複雑な装置をもったものは、服作りには不向きですから、さけるようにします。
また、その目的によっていろいろに使い分けがあります。本文と併読してその要点を習得して、頂きたいと思います。

アイロンの使用目的
洋裁(縫製)のアイロンの比重の高さ
縫製、あるいは洋裁とはミシンで縫う事を主目的とした言葉のように解釈するが、実際にはアイロン、プレス工程が多く、それが、非常に重要であることを多くの方々が異口同音におっしゃっている。中でも、紳士服に至っては、服の良し悪しを決める最大の要素であるとまで言われる。下記に、服部晋の「洋服の話」 服部 晋
(著)からの引用を掲載する。
どれだけアイロンをかけたかで仕事の良し悪しがきまる
(前略)
何度も申しましたように、私は、「くせとり」を最も重要なものと考えていますので、本縫いをしながらでも何度もくせとりをするのです。つまり、アイロンを当てている時間がやたらに長いのです。これも父から受け継いだやりかたでして、父は「仕事の良し悪しは、どの位アイロンに時間をかけたかで決まる」とよく言っていましたし、実際に仕事をしてみると本当にその通りなのです。私共の言葉に「コテの利いた仕事」というのがあります。コテ、つまりアイロンを利かせるには時間が必要ですが、これが私の目標としている仕事のやり方なのです。ですから何度か申しましたように、良い仕事とはアイロン作業の時間を掛けた仕事、とあえて申し上げます。現代流に機械を多用し、プレス機で仕上げをするのは、それはそれで、一つの立派なやり方ですが、ハンドアイロンによる仕事とは別の生き方だと思います。ハンドメイド、という言葉は、ことにようるとハンドアイロンの仕事の事を言っているのかな?と思ったりします。
(後略)服部晋の「洋服の話」
服部 晋
(著) 小学館
(発行)92,93-Page から
洋裁の為の道具
/アイロン/まんじゅう/袖まんじゅう/鉄まん/ハサミ/ものさし/重し/チョーク/ルレット/目打ち/糊べら/糊板/水はけ/当布/のみ/はと目/毛抜き/へら/指ぬき/針/ミシン/
2008/11/20
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アイロンの歴史
- 紀元前2000年頃
- アイロンの原型があったという説がある(詳細は不明)
- 紀元前1世紀ごろ (中国)
- 最古のアイロン
- 時代は未定 古代から (日本)
- 火桶に木柄のついた火熨斗(ひのし)が使われていた
- 16世紀 (ヨーロッパ)
- 柄付の鏝
- 17世紀頃
- 鋳鉄製の塊を3角形にし、取手を付けたものを炎で加熱して使用するもの
- 鉄製の枡に火の付いた石炭を入れて使用するもの
- 18世紀初期 (日本 江戸時代中期)
- 笹鏝(ささごて)
- 炭火アイロン
- 1752年 6月
- ベンジャミン・フランクリン 電気を発見
- 1799年
- ボルタ 電池を発見
- 1820年
- エルステッド 電流の磁気作用)を発見
- 1831年
- ファラディ 電磁誘導の法則を発見
- 1832年
- ピクシイ(Hippolyte Pixii) 発電機(Pixii dynamo ピクシイダイナモ)を発明
- 19世紀中頃 (イギリス炭鉱地帯)
- 1866年
- シーメンス(Werner von Siemens) ダイナモ方式(dynamo-electric principle)を発表
- 1869年
- グラム(Zenobe Theopile Gramme)はダイナモ方式による実用的なグラム発電機(Gramme dynamo)を発明
- 明治時代
- イギリスから炭火アイロンが輸入された。(日本)
- 1871年
- グラムは発生電圧を高く(約200ボルト)した実用モデルを発表
- 1881年
- シーメンス(Siemens )は水車で駆動する交流発電機(Alternator)
- 1882年6月6日
- ヘンリーシイリー(Henry W. Seely) 電気アイロンの特許(259054)を取得
- 1892年4月26日
- サラ・ボーン(Sarah Boone) 据え置き型のアイロン台(ズボンをプレスするもの)の特許(473653)を取得
- 初期のホットプレートは炭素アークで加熱
- 後に抵抗加熱が採用
- その後、加熱温度はサーモスタット(thermostat)で調節
- 1905年
- エール・リチャードソン(Earl Richardson)
- 1906年
- アルバート・マーシュ(Albert Leroy Marsh)はニクロム線を発明
- 1914年
- 日本に初めて電気アイロンが輸入された。(日本)
- 1927年
- サイレックス社(Silex Company)
- Panasonic 第一号 スーパー・アイロン
- 1931年
- Panasonic 4ポンド自動アイロン
- 1936年
- 米国スチームエレクトリック(Steem-Electric)社から実用的なスチームアイロンが発売
- 1939年
- (Edward P.Schreyer)によってサーモスタットを装備したスチームアイロンの特許( 2178512-1939-10-31)が取得
- 1941年
- サーモスタットを装備したスチームアイロンが「Steam-O-Matic」のブランドネームで発売
- スチームアイロンの機械部分は(Edward P.Schreyer 2178512-1939-10-31)
- 外観は(Brook Stevens )によって設計
- 湯沸型をしていて、内部で蒸気を作って底板の穴から蒸気を噴出させるもの
- すぐにドライアイロンに切り替えることが出来ない
- 温度設定変更型電気アイロンの特許(James J. Gough,2235479,1941-3-18,electric iron ,app1940-2-7,Cicago electric manufacturing Company)が取得され量産を開始
- 1953年
- ドリップ方式のスチームアイロンが英国のフーバ社(The Hoover Company)から発売
- 1954年
- Panasonic スーパースチームアイロン発売
- 金属性の鍋に火の付いた木炭を入れて加熱し、鍋の底で布を滑らかにした
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(時代は特定出来ないが、古代から近代まで殆ど同形のものが使用されていた。江戸中期に「笹鏝(ささごて)」「炭火アイロン」が顕れるとともに廃れていった。)
- 衿襞(ひだ、ラフ(raff))を折るために作られた
- 笹の葉の形の金属板に柄を付けた物。これは、常温で使われたか、熱して使われたものであろう。着物の折り目を付けたり、しわを伸ばしたりしたものである。焼き篦(へら)は、革製品に使われた。(参照 鏝(こて))
- 金属製の容器に炭火を入れ、この熱と容器の重みで布の皺をのばすもの
- 凧を揚げて、稲妻が電気現象であることを発見
- 2種類の金属に湿った布を組み合わせた電池で、 安定な電源が得られ急速な発展のきっかけとなった
- 電流を流した針金の近くに置いてあった方位磁石が電流に反応することを見つける
- コイルの中で磁石を動かすと、コイルの中の磁気が変化することによって電流が流れる事を発見
- ファラディの電磁誘導の原理を使った最初の発電機(Pixii dynamo ピクシイダイナモ)を発明した
- 鉄の厚板に取っ手を付けた形状の現在の形の物が現れた
- 永久磁石の替わりに強力な電磁石を使用した発電機が作られるようになりましたが、そのためには、で電磁石に電気を供給するためのバッテリーが必要でしたが、このバッテリーをなくして、電磁石に残っている僅かな磁気を利用して発電し、その電気を電磁石に供給するダイナモ方式の発電機を発表し、実用的な発電機のモデルとなった
- 更に改良が重ねられアークランプ点灯の事業に使用
- 英国のゴッダルミング(Godalming, United Kingdom)の街灯を点灯しました。これが交流で電灯を点灯した最初
- 炭素棒に電気を流して発生する熱(抵抗加熱)を利用したもの。温度の調整が出来ない。火を使わないことから評判に
- 基板とホットプレート
- 実用的な軽量の電気アイロンが開発、「hot point」の商標で販売が開始
- 電気で加熱する電気アイロンに広く使用されるように
- 衣類の材質に適した温度に設定できるアイロンの販売を開始
- この頃、開発された国産のアイロンは、5円(小学校の先生の初任給50円)だったが、ナショナルは3円20銭で販売した。
- サーモスタット付き自動アイロンを開発。4ポンド=約1.8kg
- 霧吹きの要らない滴下式スチームアイロンを開発。3,950円。
アイロンの歴史は古く、燃料となる熱源によって種類も多彩であった。また、繊維の種類の違いにより、水分(水蒸気)を必要とする物と、熱のみが必要な物とがあり、その産地地域による発展に違いがあった。
2008/11/20
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- 参考書籍
- 西洋服飾史 図説編
丹野 郁
(著) 東京堂出版
(発行)

- 服飾辞典
文化出版局
(編集) 文化出版局
(発行)

- (次世代服飾辞典)
- 洋裁の実技全書
大石真一(著) 文化出版局
(発行)

- 服部晋の「洋服の話」 (ラピタ・ブックス)
服部 晋
(著) 小学館
(発行)

- 参考写真
- 西洋服飾史 図説編
丹野 郁
(著) 東京堂出版
(発行)

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- 洋裁の実技全書
大石真一(著) 文化出版局
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- 参考サイト
- ファッション辞典
- P-1 アイロン
2006/12/20記載 2008/11/20追記
日本語 (にほんご)
英語
本文、意味






